俳句エッセイ 七夕コンサート
プロの作家をめざして努力している人が近くにいる。
作家活動だけで食べていける人をプロの作家と呼ぶのかと、私なんかは考えていた。
「プロの作家は懸賞に応募するとかならず当選します。ときどき入選というのはアマです」と、どこかで読んだことがある。なるほど司馬遼太郎、カズオイシグロ、三島由紀夫などなど処女作が登竜門を突破している。
SBJCFで高瀬夫妻のコンサートがあった。
夫君の真理(まこと)氏は、幼い頃、名前を「まり」と読み違えられて女生徒の名簿にはいっていたことがあった。
三歳からヴァイオリンを習っていたことも「なんや、おまえ」とか「ええカッコして」とからかわれたりいじめの対象になったそうだ。
神の大きな愛を信じられたときから考え方が変わり、いまでは「まりちゃん」と呼ばれることがうれしいほどです、と話された。
神の愛を信じ、感謝にあふれながら演奏活動をしておられる。一糸乱れぬサムライスタイルの髷はすがすがしく清潔で芸術のかおりがする。
真理氏は、トークをまじえながら「わが母のおしえたまいし歌」「君は愛されるためうまれた」「情熱大陸」「祈り」などつぎつぎに(もちろんすべて暗譜で)演奏し、サラサーテのチゴネルワイゼンで締めくくられた。
聴衆の心からの拍手が鳴り止まず、後方の席にいた誰かが「アンコール」「父の涙」と叫んだ。
アンコールの心づもりはされているのだろうか、時間は延びてもいいのかなと一瞬心配になったが、取り越し苦労だった。
瑞恵夫人のピアノ演奏がはじまると、真理氏は、すぐに弾く態勢に入り悠然と完璧に、プロの演奏を弾いた。オーラが聴衆を包んだ。
七夕や父の涙をアンコール
馬齢


