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俳句エッセイ  ウミンチュ(海人)万治郎

万治郎にもらった名刺を見ている

“竹富0地点”アトリエ万治郎―取り扱い商品―白いシーサー、Tシャツetc.なとと書いてある。「世界中どこからでもこの住所で届きますよ」と言っていた。

マンジローはウミンチュだ。

自給自足と物々交換の生活を選んで生きている。

シーサーの乗った赤瓦の屋根の家と、アトリエと庭を借りている。かわりに裏に住むお年寄りたちに時間とおもいやりとを、あげている。「タケトミに住む人口 は300人でそのうち半数以上が80歳以上の独居です」とマンジローは言った。「若い人で島にいるのは観光客ばかりです。それと都会の生活に疲れたひとた ち」

マンジローの庭にはつねにフォロワーたちがいる。

私たちはマンジローとそのフォロワーたちが、潮の引いたさんご礁で漁をするのを見に行った。

その日は大潮で潮の干満が大きいので、潮がひいていくのに逃げ遅れた魚をもりで突いてしとめるという。

夫は「ウミンチュと魚の一対一の戦いか!白鯨の世界やな!」と興奮している。四時に西桟橋に行くと、潮がひいてさんご礁が光る潟の彼方に、小さな人影が見えた。

光だけがあふれ、時間も音も静止した海の彼方からウミンチュたちが意気揚々ひきあげてきた。もりの先にはおおきな緑の魚がまだはねている。さし通された銛のまわりでびくっびくっと怒っている。

「さんご礁でも噛み砕く歯ですよ、気をつけてください!」マンジローは少し得意そうに「おおきなうろこの下の皮もおいしいんです。今夜はこいつ(グダイ)を湯引きにして祝杯だ!」と言った。


うみんちゅの誇りぶだいと一騎打ち              
                          馬齢


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