俳句エッセイ Torrance トーランス
戦後は住宅や市街地になり、レストランやマーケットがたくさん建った。
からし菜のゆれていた空き地にコスコという巨大な倉庫みたいな小売店が建った。その隣はトーランス空港だ。この空港のそばに農場がひとつ残っていてスイトピーが揺れている。
農場そばに屋台が立っていて、そこに「OPEN」の看板がたっているときは季節の野菜や花を置いている。今は摘んだばかりの苺と、掘りたての人参と、スイトピーと色とりどりの芥子の花ばかり。
この店の客はこういった歴史的背景を知っているお年寄りがほとんどだ。お年寄りたちは、のんびりと花束を選んだり、苺をひとつぶ味見したり、世間話したり して待っていると、奥から若い女性が笑顔ででてくる。苺を6箱とスイトピーの花束を買うと彼女はそれらを真っ白い紙に包んで、ゴムバンドでとめて、その紙 に4X6+5と書いた。
永き日や女がひとり守る店
馬齢
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