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俳句エッセイ  パロスベルデス(PV)

LAX空港から南へ80`ほど下がった丘の上、太平洋に突き出た半島の町PVのシンボルは孔雀だ。

なぜ孔雀かというと、100年ほど昔PVの丘は草原で、そのかげにガラガラ蛇が棲んでいた。ここを風光明媚の住宅地として開発しようとした人が、ガラガラ 蛇の天敵である孔雀を数羽放したそうだ。このあたりの風土気候に合って孔雀は、今では、海へおりていく坂道を悠々と横切って車をとめている。

隣人Tの庭に孔雀がやってきた。はじめは喜んでいたが、どんどん子どもが生まれてある夜、屋根に大きな音がした。Tはどろぼうが来たと思って911に電話した。警官といっしょにおそるおそる見上げると孔雀が歩いていたそうだ。

孔雀は姿は美しいが、重くて声が悪い。PVの象徴なので出て行ってもらうわけにいかない。手出しすると$500以上の罰金と聞いた。

我が庭にも、動物が出没する。リス、オポサム、あらいぐま、そして犬。夫は月夜にジャスミンのかおりを愛でていると、板塀越しに逃げるあらいぐまの尻尾を目撃した。

「あらいぐまはもっとたいへんだよ。屋根に穴をあけて屋根裏で繁殖するよ」Tが、親切にもあらいぐまを生け捕るおりを貸してくれた。

「匂いのきついものを囮につけてごらん。くさりかけのベーコンとかね」

あくる朝、二階の窓をあけた長女がドタバタと降りてきた。「もう捕まってる!」

走って見に行ったら、おりのなかに居たのは、レオでした。


 屋根越えるあらいぐまの尾おぼろ月

馬齢
                             


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