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俳句エッセイ  ヘンリ8

「おっ、これ面白そうやで」パソコンで映画情報を見ていた夫がマウスを止めた。

「10000BC!」

家族はThe Lord of Rings やStar wars系のファンタジーが好きだ。私には途中でわけがわからなくなると居眠るので、豚に真珠である。結末のわかっている歴史もの、や、宮廷のスキャンダ ルもの、が好きで、これらのどんでん返しなら、たいていついていけるかな?と思っている。

「マンモスの戦いなんて、遠慮したいなあ」

とつぶやきながら土曜の午後、夫とふたり出かけた。

春一番の突風が吹き、これを、陰暦2月22日の大阪四天王寺の聖霊会のころに、難波(なにわ)の濱に貝を吹き寄せるほどの風というところから貝寄風(かい よせ)とも言う。 AMCの#13部屋では、すでに観客がなかば席をうずめてポップコーンの匂いがたちこめている。とても静かだ。「ちかごろは騒音に遠慮 していて、プレヴューのあいだは音を出さないのようにしているのね?」「そんなアホな」小声で隣席の夫とささやきあっていると、体の大きな黒人がはいって きて、

「We will fix the sound, Forks」観客はみな違う部屋に移動させられることになった。夫が

「マンモスはもう、今日はええわ。歴史もの見よう」とゆずってくれて「Other Boleyn Girl」の部屋に入った。

ヘンリ8世はCatherine of Aragonを離婚するときにローマカトリックから離脱したことで知られている。彼と、その権力に魅せられたBoleyn家の人たちがAnneとMary ふたりのBoleyn姉妹の運命を翻弄したというストーリーだった。Catherineの侍女をしていた Anneが妃になったが3年後には斬首されている。Anneの娘は成長してElizabethTになった。

同じ頃日本では、信長の妹(市)の3姉妹が歴史の舞台で活躍していたことも思い合わせて、歴史の意志というか、神の歴史への介在を信じないではいられない。


 貝寄風やBoleynの冠ゆれるほど

馬齢
                             

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