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俳句エッセイ  越後中里

2008年2月14日上越新幹線で東京を発つ。
上野、大宮、高崎までは快晴だ。高崎から長野新幹線と袂を別って新潟にむかう。
ひとつ目の長いトンネルにはいったので、これが雪国への入り口と期待に胸おどらせ た。出てみるとうっすらと雪化粧していた。ふたつ目も短くて、これでもない。
みっつ目の長いトンネルを抜けると、鮮やかに雪国であった。
空は薄墨色に変わり、沿線は2メートルを越す雪の壁になっている。列車は越後湯沢 駅に停まった。降りしきるぼたん雪の東口で、友人が車を停めて待ってくれていた。
「雪国ではね、11月にならたけをたくさん採ってびんづめにするんですよ。今夜はな らたけの熱いお汁です」
JR中里駅はスキー客に改札を開放している。
私たちは車に荷物を残したまま、駅からすぐに、降りしきる新雪の上に滑り出た。
霧と雪で前後も上下も見えない。ふわりふわりと雲のうえを飛ぶ二羽の瑠璃鳥になっ たきぶんだ。

 さしこもる雪国くらし友を待つ

 るりびたきたきつぼに舞う春の雪

馬齢
                             

瑠璃鳥: ヒタキ科の夏鳥で山地の林に住み、雄はるり色をしている。オオルリはウグイス、コマドリともに三鳴鳥といわれてきた。

駒鳥:ツグミ亜科の夏鳥。雄はヒンカラカラカラとよくひびく美声でさえずり、ウマのいななきに似ているというのでこの名がある。(以上、現代俳句歳時記 千曲秀版社より)


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