『南カリフォルニア』(その1)
北米には現在約200近い日本人、日系人教会がある。その他に日本語の集会をしているところが随分とあるが数は把握出来ない。日本人日系人人口は約85万とも言われ ており、その大半がカリフォルニアを中心にした西海岸とニューヨーク近辺の東部に散在している。特に多いのが南カリフォルニアで、日本語の教会だけでも60近くある。日本人宣教は100年以上の歴史があっても100名を超える教会はまずないが、英語部では400名を越えるところがある。私達の属する北米ホーリネス教団は82年の歴
史、日英両語を会わせて会員は約2000名。教会数は全部で16教会(日英併せて26)と3ヶ所の開拓教会(全部日本語)。
私が住んでいるここトーレンスの町を含めたサウスベイ地区には日本人家族が約5000世帯あり、教団教派の違う日本語教会が(開拓も含めて)13ある。礼拝出席者の一番多い所でも60名強位か。少ない所では20名位。全教会併せても礼拝出席者は500名にも満たない。日本語で開拓を始めるとその子弟や英語を話す伴侶のために英語部が必要になって来るが、英語部が開拓をはじめた所では、日本語部は必ずしも必要ではない。
問題は何と言っても働き人が絶対的に不足している。私達の子供達は英語圏の人間である故に中学生くらいから英語の礼拝に行く。そのような理由で英語部では生物学的に増えては行くが、日本語部では常に伝道していかねばならない。日本語部はまず日本人に限られるが、英語部は日系人でなくても英語さえ話せれば人種は問わない。
日本語部は次のような日本人で構成されている。まずパイオニアと言われる一世の人達でその数は年々少なくなっている。帰米二世(アメリカ生まれで米国籍を有し子供の頃日本で教育を受け成人になってアメリカに再び帰って来た。日本語を話す)、新一世、自由貿易になった1963年以降留学や親戚を頼ってアメリカに渡り永住権を取得し永住している人達、商社関係で3〜10年位家族単位でこちらに駐在している人達、またそのまま脱サラして居残る人達、医学関係等で招聘されている人達と家族、留学生(真面目に大学に籍をおき勉学に打ち込んでいる学生、研究者)、遊学生(一応語学学校などに籍を置きバイトをしながら何となくこちらにいる人達)、ビサなしの不法滞在者達、一次訪問者など。
私達の教会は1994年9月開拓を始めた。現在子供を含めて50名位おり、その内34名がアメリカで受洗、日本で受洗した者は4名、残りは未信者。アメリカ生まれは大人一人と子供全員9名。学生遊学生は6名、米国市民権(帰化市民を含めて)を有している者(子供以外)4名、永住権を保有している者29名、短期旅行者(3ヶ月未満の滞在)2名。いわゆるパイオニア一世と呼ばれる人達はいない。
私達の開拓教会には英語部がない。今英語部を建て挙げたい、特にユースリーダーが与えられたいと2年前から祈り始めているがまだ答えられていない。英語部のリーダー(牧師?)が与えられることも祈っている。両語部がバランスよく協力して運営されると、両語部とも拡大発展して行く。アメリカにおける日系人クリスチャン人口は約3%と言われている。そして殆どがアメリカで救われている人達だ。
今私達の教会ではインターンシップ制度を設けて日本からの応援を得たいと願っている。日本の教会で日曜学校教師の経験ある人、青年伝道の経験ある人、聖書の学びを指導したり、たまには説教もしていただける人等を短期招聘しようとその制度を始めたばかりである。こうでもしないと人材を確保するのが非常に難しい。ロス近辺の神学校に学びに来ている人達は大体既成の伝統ある教会で奉仕をしているか、或いはアメリカ人の教会に行っている。開拓教会にまではなかなか来てもらえないのが実情。アメリカに来てまで日本人の教会に行くのは勉強に来た意味がないと考えている。尤もなことだ。
サウスベイ地域には他の何処よりも日本人が多く住んでおり、伝道のチャンスはある。去年こんな小さな教会でも10人の受洗者が与えられ、延べ140人の訪問者があった。今年度はすでに7名の受洗者が与えられている(年度は5月で終了)。刈り入れは実に多い。
異教との戦いも日本並にあります。今一番恐るべき相手はニューエイジのグループだと思われます。こちらでも盛んに活動が行われている様です。決まった集会のような物はないのですが、じわじわと日本人の間に浸透して行っています。色々な活動が多いようで明っきりした姿が見えず、不気味な存在です。姿を変えていると言うことでは統一教会もそうです。文化的な行事を盛大に行っている様で、日本の公的な機関も、現地の公的機関や日本語学校なども知らぬ間にそこに参加しているといった現状です。
南カリフォルニアは異教やカルトのメッカで、日本からの新興宗教団体は随分と来ています。しかも彼らは日本からの人的援助もある様で、一丸となって布教活動に専念しており、仲間同士の団結も非常に強い。そう言う意味ではキリスト教が一番のんびりしている。同じ教団の中でさえ相互の援助、協力、関心度が希薄に思えることがある。特に開拓をしていると余計にそのことが感じさせられる。孤立無援、孤独、フラストレーション、焦燥、無力、無関心、などの思いがいつも襲って来るのです。
例えば統一教会などは日本から10人位のグループで常にこちらに来て、彼らの現地の教会と協力し、キリスト教牧師に対してサポートをしましょうと、援助の手を差し伸べてくるような活動をしており、アメリカ人の教職者でよく分からない人達がすでにその虜になっているケースがあるという。
安藤秀世(サウスベイ・ジャパニーズ・クリスチャン・フェローシップ牧師)
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